東京ビッグサイト内に設置されているエスカレーターを利用するにあたり、コミケでは厳重にルールが決められています。
知らずに別行動を取ってしまうとスタッフから集中砲火で非難を浴びるかもしれませんので、現場の状況を見ながら適切な行動をとるようにしましょう。
コミケのエスカレーターのルール
コミケのエスカレーターのルールは次の通りです。
- 歩かない、走らない
- 左右両側に立つ(片側を開けない)
- 前後は1段あけて立つ
歩かない、走らない
エスカレーターを歩いてはいけません。走ってもいけません。
押し合わず、手すりを持ち、じっとエスカレーターに立ち続けるのです。
左右両側に立つ(片側を開けない)
エスカレーターは左右両側に立ちます。片側を開けてはダメです。
関東は左側に立ち、右側は急いでいる人のために開けておくというエスカレーターの暗黙のルールはコミケでは通用しないのです。
前後は1段あけて立つ
前の人との間を1段あけて立ちます。
コミケのエスカレーターは安全最優先で考えられている
エスカレーターは常時混雑しているため、もしここでエスカレーターが突然停止したり、誰かがバランスを崩して倒れようものなら、大勢の人の安全がおびやかされてしまいます。
エスカレーターはもともと左右両側に立つことを推奨されて設計されているので、コミケだからといって特別ルールを設けているというわけではないんですね。
しかし一箇所に集中する人数が飛び抜けて多く、なにかあれば大惨事を免れることができず、これが大事故につながるようなことになればコミケの存続そのものが危ぶまれる事態になりかねないことを理解しておく必要がありますね。
エスカレーターの番人スタッフ
コミケではエスカレーターのルールを徹底するため、エスカレーター周辺にスタッフが常駐しています。
メガホンを持ち、参加者にルールを徹底させるとともに違反者には容赦なく注意喚起の言葉が飛んできます。
「スタッフが注意する態度、どうにかならんのか?」と言われるほど高圧的なスタッフがいることも事実で、こればかりは人によるとしか言いようがありません。
コミケのエスカレーターで誰も歩かないのは、身も蓋もないけど怒るスタッフが立ってるからだと思うよ。みんな悪目立ちしたくないんだよ。市中にもメガホン持って「その帽子のお兄さん、止まって!」って叫ぶ人を設置すれば、そのエスカレーターだけはみんな立ち止まると思うよ。
— 綾瀬なずな@冬コミ申込済 (@n_ayase)
余談ですが、この記事を書いている時にとある映画を思い出しました。
その名も『es(エス)』。
スタンフォード監獄実験をもとにした有名な映画で、権力を与えられた人間と与えられなかった人間が、狭い空間で一緒にいると次第に理性の歯止めが利かなくなり暴走してしまう内容です。
コミケスタッフも参加者も同じ『参加者』なのであくまでも同じ立ち位置にいるにもかかわらず、自然と高圧的になってしまうのは人間の心理なのでしょうか?
安全第一でコミケを楽しむという強い想いがそうさせているだけなのでしょうか?
あ、もちろん全員が全員こういうスタッフというわけでもないようなので、過度に心配する必要はないと思いますよ。
コミケの中だけで適用される特別ルール
- 歩かない、走らない
- 左右両側に立つ(片側を開けない)
- 前後は1段あけて立つ
これらのルールは普段エスカレーターを利用する時の安全向上にもとても有効な手段です。
コミケ会場内ではほとんどの人が守るルールではありますが、しかし一歩外に出るとその限りではないようです。
コミケ参加者が2列乗り守ってるの会場内だけや。当日のりんかい線大井町駅やゆりかもめの新橋駅ではほぼコミケ客なのに片側空けで平気で駆けて行きよるで。監視と同調圧力が働かんとわかっとるからルール無視なんや
こういうSNSの投稿があったことからもわかるように、エスカレーターのルールを徹底するのはあくまでもコミケ会場の中だけなんですね。
もちろん他の場所でもマナーとして守るのは推奨されるのですが、現段階ではどうしても一人一人の意識の持ち方に左右される状況なのです。
機械なので故障するし、トラブルも発生する
コミケのエスカレーターは機械的なトラブルで急に停止することもあります。
停止するだけならまだ可愛いもので、同じ東京ビッグサイトで2008年8月に開催された別イベント『ワンダーフェスティバル』において、エスカレーターが逆走して10人が怪我をしたという事故が発生したのです。
この時はエスカレーターのボルトが原因で逆走したことが正式に発表されていますが、一度に大量の人が乗ると負荷がかかり、多少なりともエスカレーターの挙動に影響を与えたことは事実なのです。
幸いにもコミケにおいてエスカレーター絡みの大きな事故は報告されてないものの、今後発生しないとは言い切れません。
ルールを守って楽しいコミケにしましょう。